私の留学記録

アメリカ長期留学の夢をミネソタで叶えることになりました. 2017 Fall-2018 Spring @University of Minnesota, Twin Cities

TOEFL受験からJ1ビザ取得まで:私の場合

(学内選考でミネソタ大学に決まったという前回の投稿から早5ヶ月あまり...)

先日、アメリカ大使館からビザが届き、留学のための重要な手続きは大方完了しました。

事務的な準備でいえば、あとはワクチン注射と海外保険の申し込み、航空券購入のみ。

 無事にビザを取得し、一旦落ち着いたところで、学内選考出願のための準備からここまでの流れを時系列でじっくり振り返っておこうと思います。

 

STEP1 TOEFL(1年生2月〜2年生9月)

アメリカ留学のために避けては通れないTOEFL受験。私は1年生終わりの2月下旬に学校でTOEFLの短期講座を受けつつ勉強開始、3月頭に初受験。6月中旬に2回目、9月中旬に3回目を受けTOEFLとお別れしました。大学受験ぶりに『英語の勉強』をきちんとやることになり、けれど受験ほど打ち込んで取り組めずという感じで終わってしまいました。正直TOEFLは色々な意味で大変でした。その大変さについて語り始めたら長くなりますが、大雑把に言えば、とにかく『受験費用が高い・試験時間が長い。』自分の英語力の現実(リーディングとライティングはまあまできるけど、スピーキングが苦手)を改めて認識する良い機会になったと思います。

私はTOEFLしか受けていませんが、アメリカのほとんどの大学では語学要件としてIELTSも認めています。TOEFLが合わない人はIELTSにシフトするのも手だと思います。また、学校によってはTOEFLのスコア要件に比べIELTSのスコア要件の方が若干低めに設定されている場合があるので、自分の希望大学によってはIELTSの方がハードルが低くなるかもしれないです。

 

STEP2 出願書類準備(2年9月はじめ〜10月頭)

これが予想以上に大変で辛かった。必要書類が多い上に、不備があって出願が無効になったら笑えないので、書類を揃えるのに結構神経を使いました。それと、一番苦しんだのは志望理由書の作成。長年の夢であったアメリカ留学に対する強い希望はあったものの、『なぜ自分がアメリカを選んだのか、これまでどんなことを経験し学んできたのか、留学において何を得たいのか学びたいのか』ということを具体化し一貫性のあるストーリーにまとめるのは楽な作業ではなかったです。志望理由書の作成を通して、自分のこれまでの人生についてや、大学生活の中で自分は何を学びたいのか・何を学ぶべきなのかということ、留学中のこと、大学卒業後の進路についてなどなど沢山のことと向き合い考えました。

 

STEP3 学校選び(2年生9月下旬 〜10月頭)

アメリカの色々な大学の様子を調べながら、留学生活を想像して夢を膨らませて、楽しい作業であったものの、この作業も結構大変でした。

9月11日に受けたTOEFLのスコアが開示されたのが9月21日、この時点で自分が出願できる大学の幅が確定しました。全部で57校のアメリカの協定大学がある中で、私のスコアで語学要件をクリアしていたのは40校ほど。(正直あと1〜2点低かったら選択肢がかなり狭まってしまうところでした。)

そして、出願する大学を決めるために大学調べを開始。自分の大学のポータルサイトで公開されている帰国レポート(体験談)や、それぞれの大学のウェブサイト、U.S. Newsの大学ランキングForbesの大学ランキングアメリカの大学のデータベース(日本のサイト)、その他のインターネット上の情報を元に1つ1つの大学のデータをノートにまとめ、個人的にランク付けしていきました。(最近見つけたサイトでNicheという大学の口コミ&ランキングサイトも参考になりそう。特にAcademicsというセクションのWhat Students Say About Professorsとか。)

私は何かを決めるときに、選択肢1つ1つを細かく調べて吟味して選ばないと気が済まない性格なのでこのような地道な方法を選びましたが、自分の希望やビジョンに合わせて、TOEFL要件70未満は切り捨てるとか、西海岸の大学のみに絞るというのも手だと思います。やはり、40校あまりをじっくり調べようとするとかなり時間が掛かって大変だったので。

 大学調べの際に私がチェックしたポイントは:

・U.S. Newsの大学ランキングでの順位

・規模(キャンパスの大きさ、学生数)

・学生数・教員比(少人数教育の実現性)

・学生の人種構成(多様性があるか、留学生の割合、日本人の割合)

・専攻分野(自分が学びたい分野があるか)

・キャンパスのロケーション(街と自然のバランス・交通の便)

・施設の充実度(図書館やジム)、治安、校風、地域の気候

といった感じで細かく見て、あとはキャンパスの画像やプロモーション動画を見て雰囲気や自分のフィーリングを含め総合的に☆☆☆−〜☆☆☆☆☆で評価を付けて行きました。1校あたり30分〜1時間ほどかけて調べて、それを約40校分となると本当に時間が掛かってしまい、最終的には出願する直前までかかって調べ、15校に絞ってその中で希望順位をつけました。自分の選択に悔いはないですが、じっくりと自分が納得できる選択をするために、もっと時間的余裕を持って調べ始めておけばよかったなとは思います。

(自分の希望と留学前のリサーチによる印象と、留学行ってってみての現実をあとで比較したら面白いかも。別の記事にするかも。)

 

STEP4 出願完了(10月5日)

大変だった準備を終え、無事に出願を完了し、安堵感と達成感でいっぱいでした。

 

STEP5 学内選考面接(11月15日)

かなり緊張していましたが、自分が伝えたいことを伝えられたので、完璧だったとは言えないけれど成功だったと思います。

面接官は日本人1人と外国人1人の計2人で約10分、英語によって行われました。聞かれた内容は、なぜアメリカなのか、志望大学に関して何か調べていることはあるか(大学別の志望理由)という2点でした。質問内容は想定内のもので、志望理由書に書いたことをもとに伝えたいことは前もって準備しておいたので落ち着いて答えることができました。日本人の面接官が授業を取ったことのある教授で知っている人だったのと、面接官が2人とも優しく、私の受け答えをにこやかに聞いてくれたのでラッキーでした。

 

STEP6 結果通知(12月8日)

郵送での結果通知の内容を先に帰宅していた母親にメールで送ってもらい、学校で確認したのですが、結果を見る瞬間はかなり震えました。

第1希望にしていた大学は第2希望以降と比較して格段に行きたい思いが強く、それと同時に人気校で枠も1人だけという難関だったので、そこが通っているか否かというドキドキと、それでなければどこの大学になったのかというドキドキと、長年の夢が実現に大きく近づくという興奮とで、本当に震えながら結果を見ました。

ご存知の通り、結果はUniversity of Minnesota. 希望順位としては第3位の学校だったので、第1・第2がだめだったことに対する残念感はあったものの、素直に嬉しかったし何かの縁があったのだろうなと思いました。応援していてくれていた家族や友人に漸く良い報告ができたことも嬉しかったです。

 

STEP7 ミネソタ大学への出願(2月中旬)

いよいよ、ミネソタ大学への出願書類の提出。Personal Essayという志望動機などを書いたものや希望履修科目のリスト、銀行の残高証明書など書類一式を揃えて出しました。学内の留学センターへの提出期限が2月17日、ミネソタ大学自体が設定している締め切りは4月1日とかだったと思います。

 

STEP8 入学許可のメール受け取り(5月6日)

よほどのことがない限り落とされることはないと分かっていつつも、出願から1ヶ月以上経っても何の音沙汰もなく、4月になっても何もなく不安になってましたが、5月になってやっとメールにて入学許可の旨が伝えられました。すぐに学校の学生アカウントを作って、「ああミネソタ大学の学生になれるんだなあ」と実感がわいてきて嬉しかったです。

 

STEP9 入学許可書類受け取り(5月18日)

自分の大学の留学センターに入学許可書や入学のための手引き、ビザ申請に必要な書類など一式を受け取りました。

 

STEP10 ビザ書類準備(5月下旬)

ビザの申請は初めての経験で分からないことだらけだったので、アメリカ大使館のウェブサイトを見たり、ググったりしながら何とか完成させました。申請用の顔写真は、わざわざお店に行くのが面倒くさくて(お金かかるし)、スマホで撮ったものを使いましたが問題なく使えました。

 

STEP11 ビザ面接(6月2日)

9:30からの予約で、9:20頃に大使館に到着。外には想像していたほどの列はできておらず、10分ほど待ってセキュリティチェックを通過。建物を移動し、書類チェックを受けて受付番号をもらい、再度セキュリティチェックを受け、面接窓口のある部屋へ。窓口で書類を預けたのが9:40、そこからひたすら待つ。約1時間ほど経ったところで番号が呼ばれ、指紋を取り、窓口で面接。待っている間の緊張が無駄だったと思えるほど、あっさりした面接でした。

面接官:「ミネソタ大学行くのね〜」

私:「はい」

面接官:「どのくらいいる予定なの?」

私:「10ヶ月くらいです」

面接官:「はい。申請が許可されました」

私:(え、はや)

って感じで英語での面接でしたが、一瞬でおわりました。大使館到着から1時間ちょっとで終了です。

 

STEP12 ビザ受け取り(6月9日)

そして、面接から1週間後、レターパックで提出書類とJ1ビザが貼られたパスポートが到着。これで、アメリカ留学に必要な重要書類は一通り揃いました!

 

ここまでの道のり、長かったです。

留学準備のプロセスは想像以上に大変で、けれどもその分得るものが多かった。

大学在学中に長期留学することを決めていた私が今の大学に入ることを決めたのは、交換留学の協定校の多さが大きな理由の1つで、私の大学生活の大きなモチベーションは交換留学に行くことでした。反面、それ以外の短期・中期的なモチベーションや大きな目標もないまま、授業や課題への意欲もどんどん下がっていき、1年生の秋学期〜2年春学期はかなり意識が低くだらけてしまっていました。

しかし、交換留学への出願準備を通して、自分のこれまでの経験やこれからの人生のことと向き合い真剣に考える機会を持てたことで、自分が「今」どういう意識を持って何をしなければならないのかということがはっきりと分かってきて、おのずと自分の意識や行動も変わっていきました。

色々なことに興味を持って、やりたいことをして、学生生活を目一杯充実させたいけれど、時間は限られていて。その中で確実に前に進んで行くためには、明確な目標を持って、目の前のことを丁寧に一つ一つこなして行くしかないこと。そして、留学前をいかに過ごし、どれだけ準備できるか、ということが留学そのものを成功させるためには重要なのだ。ということに気づけました。

留学出願や準備なんて事務的なもので、「私の留学は3年生の秋から」と思っていましたが、実は事前準備の段階からある意味で「留学」は始まっていて、実際の1年間の留学自体もそれが終わったらゴールなのではなくて、あくまでも自分の人生の道のりの1プロセスであり、その留学経験をどのようにその後のビジョンやライフキャリアにつなげていけるのかがポイントかなと思ってます。

出発まであと2ヶ月ちょっとですが、自分と向き合い考え抜くことを諦めずに、この貴重な機会を最大限いかせるように、「今」できることをコツコツこなしていきます。